さくらんぼ(桜桃)|旬・糖度・品種・歴史がわかる果物図鑑

核果類3/8

世界樹の書庫 くだもの図鑑

さくらんぼ

さくらんぼ(Cherry)の姿と断面

正式名は「桜桃(おうとう)」。国産の約7割を山形県が占め、旬が短く高級果実として扱われます。

さくらんぼの基本データ

分類バラ科 サクラ属 (核果類)
学名Prunus avium
英名Cherry
原産地西アジア(黒海〜カスピ海沿岸)
糖度の目安15〜22度(とても高い)
酸度の目安0.4〜0.8%(穏やか)
6月
主な産地山形・北海道・山梨

さくらんぼの旬はいつ?

123456789101112

濃い色=最盛期 薄い色=出回り期(国産) 斜線=輸入品が出回る時期

さくらんぼがもっともおいしい時期は6月です。産地や品種、栽培方法によって前後します。

さくらんぼの歴史と名前の由来

甘果オウトウは小アジアから黒海沿岸の原産で、紀元前からヨーロッパで食べられていました。日本には1872年頃、アメリカなどから苗木が導入され、冷涼で梅雨の影響が少ない山形県などで定着します。1912年に山形県の佐藤栄助が「ナポレオン」と「黄玉」を交配して育てた木が、のちに「佐藤錦」と名付けられ、国産さくらんぼの代名詞になりました。

さくらんぼの主な産地

山形県が国内の約7割を占め、北海道・山梨・青森が続きます。世界ではトルコが最大で、アメリカ、チリ、ウズベキスタンなどが続きます。輸入品はアメリカ産が中心です。

さくらんぼの品種(8品種)

さくらんぼには多くの品種があります。交配親・糖度・酸味・旬を一覧にまとめました。

品種交配親糖度酸味特徴
佐藤錦
さとうにしき
ナポレオン × 黄玉 18〜20度 少ない 6〜7月 国産さくらんぼの代名詞。甘みと酸味の調和がすばらしく「赤い宝石」とも呼ばれます。育成者の佐藤栄助の名と、錦のような美しさから名付けられました。6月中旬から下旬が旬です。
紅秀峰
べにしゅうほう
佐藤錦 × 天香錦 20〜22度 ごく少ない 6〜7月 佐藤錦より大粒で糖度が高く、果肉がしっかりして日持ちもよい品種。佐藤錦の後、7月上旬まで出回ります。
高砂
たかさご
15〜17度 しっかり 6月 明治初期に導入された古い品種で、甘みの中に酸味がある昔ながらの味。佐藤錦の受粉樹としても植えられています。
ナポレオン
なぽれおん
15〜17度 強い 7月 酸味が強めのさっぱりした味で、缶詰など加工用にも使われる晩生品種。佐藤錦の親でもあります。
南陽
なんよう
ナポレオンの自然交雑実生 18〜20度 少ない 6〜7月 大粒で果汁が多く、酸味が少なく甘い品種。果肉はやや柔らかめです。
やまがた紅王
やまがたべにおう
20〜22度 少ない 6〜7月 山形県が開発した大粒品種で、500円玉ほどの大きさが中心です。果肉がしっかりして甘みが強く、日持ちもよいのが特徴です。
月山錦
がっさんにしき
20〜22度 ごく少ない 6〜7月 熟しても赤くならない黄色い大粒のさくらんぼ。糖度が高く、生産量が少ない希少品種です。
ビング(アメリカンチェリー)
びんぐ
18〜20度 少ない 5〜8月 アメリカンチェリーの代表品種。果肉は硬めで濃厚な甘さがあります。名前は育成に関わった中国人の園芸家アー・ビングにちなんでいます。

おいしいさくらんぼの選び方

軸が緑色でピンとしていて、実にツヤと張りがあるもの。

さくらんぼの保存方法

冷やしすぎると甘みが落ちるので涼しい場所へ。日持ちしないので1〜2日で食べきる。

さくらんぼの主な栄養成分

カリウムアントシアニンビタミンC

さくらんぼの各国語の名前

cerise(仏)・Kirsche(独)・ciliegia(伊)・cereza(西)・樱桃(中)

糖度はBrix値、酸度は滴定酸度のおおよその目安です。品種・熟度・産地・収穫時期によって変わります。産地の順位は近年の統計にもとづく概数です。

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