うめ(梅)|旬・糖度・品種・歴史がわかる果物図鑑

核果類2/8

世界樹の書庫 くだもの図鑑

うめ

うめ(Japanese apricot)の姿と断面

生食には向かず、梅干し・梅酒・梅シロップなどに加工して使います。クエン酸が非常に多く、果物の中でもトップクラスの酸っぱさです。

うめの基本データ

分類バラ科 サクラ属 (核果類)
学名Prunus mume
英名Japanese apricot
原産地中国(長江流域)
糖度の目安6〜9度(控えめ)
酸度の目安4〜5.5%(とても強い)
6月
主な産地和歌山・群馬

未熟な青梅や種には青酸配糖体(アミグダリン)が含まれるため、生で食べないこと。

うめの旬はいつ?

123456789101112

濃い色=最盛期 薄い色=出回り期(国産)

うめがもっともおいしい時期は6月です。産地や品種、栽培方法によって前後します。

うめの歴史と名前の由来

奈良時代以前に中国から薬として伝わったとされ、『万葉集』では桜よりも多く詠まれています。平安時代の書物にも梅干しの記述が見られます。江戸時代に紀州藩が梅の栽培を奨励したことが和歌山の産地の始まりとされます。1950年代に和歌山県で選抜された「南高」は、調査に関わった南部高校にちなんで名付けられ、梅干し用の最高品種として全国に知られるようになりました。

うめの主な産地

和歌山県が約6割を占め、群馬・三重・奈良・福井が続きます。梅はほぼ東アジアの果物で、中国が世界最大の産地です。

うめの品種(6品種)

うめには多くの品種があります。交配親・糖度・酸味・旬を一覧にまとめました。

品種交配親糖度酸味特徴
南高
なんこう
偶発実生(「高田梅」から選抜) 強い 6月 梅干しの最高品種といわれる和歌山県の代表品種。皮が薄く肉厚で、完熟すると黄色に紅がさし、香りが高くなります。選抜調査に関わった地元の南部(みなべ)高校にちなんで名付けられました。
白加賀
しろかが
在来種 強い 6月 関東地方の代表品種。果肉が厚く種が小さく、梅酒・梅干しの両方に向きます。
古城
ごじろ
在来種 強い 5〜6月 青くて硬い実が特徴で、梅酒や梅シロップ用の「青梅」として人気があります。南高より早く出回ります。
豊後
ぶんご
梅とアンズの交雑種 しっかり 6〜7月 アンズの血を引く大粒の梅で、寒さに強く東北地方でも栽培されます。果肉が厚く、梅酒やジャムに向きます。
竜峡小梅
りゅうきょうこうめ
在来種 強い 5〜6月 小粒の梅で、カリカリ梅や小梅漬けに加工されます。名前は天竜峡にちなんでいます。
露茜
つゆあかね
梅 × スモモ しっかり 6〜7月 果皮も果肉も赤い珍しい梅。スモモの血を引き、梅酒や梅シロップにすると鮮やかな赤色になります。

おいしいうめの選び方

梅酒・シロップには青く硬い実、梅干しには黄色く熟して香りのよい実を選ぶ。

うめの保存方法

傷みやすいので購入後すぐに加工する。青梅を常温に置くと黄色く追熟する。

うめの主な栄養成分

クエン酸カリウム

うめの各国語の名前

prune japonaise(仏)・japanische Aprikose(独)・albicocca giapponese(伊)・梅(中)

糖度はBrix値、酸度は滴定酸度のおおよその目安です。品種・熟度・産地・収穫時期によって変わります。産地の順位は近年の統計にもとづく概数です。

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