いちじく(無花果)|旬・糖度・品種・歴史がわかる果物図鑑

漿果類1/11

世界樹の書庫 くだもの図鑑

いちじく

いちじく(Fig)の姿と断面

花が外から見えないことから「無花果」と書きます。食べている部分の内側は、実は小さな花の集まり。タンパク質分解酵素フィシンを含みます。

いちじくの基本データ

分類クワ科 イチジク属 (漿果類)
学名Ficus carica
英名Fig
原産地アラビア半島南部〜小アジア
糖度の目安13〜18度(高め)
酸度の目安0.1〜0.3%(ごく穏やか)
8月・9月・10月
主な産地和歌山・愛知・大阪

いちじくの旬はいつ?

123456789101112

濃い色=最盛期 薄い色=出回り期(国産)

いちじくがもっともおいしい時期は8月・9月・10月です。産地や品種、栽培方法によって前後します。

いちじくの歴史と名前の由来

人類最古の栽培果樹のひとつで、旧約聖書にもたびたび登場します。日本には江戸時代の寛永年間(1624〜44年)にポルトガル人または中国経由で伝わったとされ、当初は薬用として扱われました。この頃に伝わったとされる「蓬莱柿」は、今も西日本で「日本いちじく」として作られています。現在の主力「桝井ドーフィン」は、1909年に広島の桝井光次郎がアメリカから持ち帰った品種です。

いちじくの主な産地

和歌山・愛知・大阪・兵庫・福岡が主産地です。世界ではトルコが最大で、エジプト、モロッコ、アルジェリア、イランが続きます。

いちじくの品種(4品種)

いちじくには多くの品種があります。交配親・糖度・酸味・旬を一覧にまとめました。

品種交配親糖度酸味特徴
桝井ドーフィン
ますいどーふぃん
14〜16度 ごく少ない 7〜10月 国内のいちじく生産の大半を占める品種。大きめで収量が多く、甘みとやわらかな果肉が特徴です。導入者の名前が付いています。
蓬莱柿
ほうらいし
在来種 16〜18度 ごく少ない 9〜10月 「日本いちじく」とも呼ばれる古い品種。やや小ぶりで、ねっとりとした濃い甘みがあり、ほどよい酸味も感じられます。
とよみつひめ
とよみつひめ
17〜20度 ごく少ない 8〜10月 糖度が高く、酸味が少ない福岡県のオリジナル品種。果肉が柔らかく、濃厚な甘さが特徴です。
ビオレソリエス
びおれそりえす
18〜22度 ごく少ない 9〜11月 黒いちじくの代表品種で、「黒いダイヤ」とも呼ばれます。皮ごと食べられ、濃厚でねっとりした甘さがあります。

おいしいいちじくの選び方

先端が少し割れかけて、全体がふっくら柔らかく、皮に張りがあるもの。

いちじくの保存方法

非常に傷みやすいので冷蔵し、2〜3日で食べきる。

いちじくの主な栄養成分

食物繊維カリウムフィシン(酵素)

いちじくの各国語の名前

figue(仏)・Feige(独)・fico(伊)・higo(西)・无花果(中)

糖度はBrix値、酸度は滴定酸度のおおよその目安です。品種・熟度・産地・収穫時期によって変わります。産地の順位は近年の統計にもとづく概数です。

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