いちご(苺)|旬・糖度・品種・歴史がわかる果物図鑑

果実的野菜1/3

世界樹の書庫 くだもの図鑑

いちご

いちご(Strawberry)の姿と断面

農林水産省の分類では「野菜(果実的野菜)」。本当の果実は表面のツブツブで、赤く食べる部分は花托(かたく)が発達したものです。冬〜春が出荷の最盛期。

いちごの基本データ

分類バラ科 オランダイチゴ属 (果実的野菜)
学名Fragaria × ananassa
英名Strawberry
原産地南北アメリカ(2種の交雑でヨーロッパにて成立)
糖度の目安8〜14度(ふつう)
酸度の目安0.5〜0.9%(穏やか)
1月・2月・3月・4月
主な産地栃木・福岡・熊本

いちごの旬はいつ?

123456789101112

濃い色=最盛期 薄い色=出回り期(国産)

いちごがもっともおいしい時期は1月・2月・3月・4月です。産地や品種、栽培方法によって前後します。

いちごの歴史と名前の由来

『枕草子』に登場する「覆盆子」は野生のキイチゴとされます。現在の栽培イチゴは、北米のバージニアイチゴと南米のチリイチゴが18世紀にヨーロッパで交雑して生まれました。日本には江戸時代末期にオランダ人が長崎へ持ち込み、「オランダイチゴ」と呼ばれたのが始まりです。1899年には新宿御苑で福羽逸人がフランスの品種から「福羽」を育成。静岡県久能山の石垣イチゴや戦後のハウス栽培の普及を経て、冬が旬の果物に変わりました。

いちごの主な産地

栃木県が約15%で50年以上連続の日本一。福岡・熊本・愛知・長崎・静岡が続きます。世界では中国が最大で、アメリカ、メキシコ、トルコ、エジプトが続きます。

いちごの品種(13品種)

いちごには多くの品種があります。交配親・糖度・酸味・旬を一覧にまとめました。

品種交配親糖度酸味特徴
あまおう
あまおう
10〜13度 ほどよい 12〜5月 「あかい・まるい・おおきい・うまい」の頭文字からとったブランド名で、品種名は「福岡S6号」。大粒で甘みが強く、ほどよい酸味もあり、高級いちごの代表として輸出もされています。
とちおとめ
とちおとめ
久留米49号 × 栃の峰 9〜12度 ほどよい 11〜5月 長く東日本の主力品種として親しまれてきたいちご。甘みと酸味のバランスがよく、果汁が多く、日持ちもよい品種です。
とちあいか
とちあいか
10〜13度 ごく少ない 11〜5月 とちおとめの後継として栃木県が力を入れる新品種。酸味が少なく甘さが際立ち、縦に切ると断面がハート形になります。病気に強く収量も多い品種です。
スカイベリー
すかいべりー
10〜12度 少ない 12〜4月 大粒で形のそろった円すい形が特徴。名前は、大空に届くほどの大きさ・美しさ・おいしさに由来します。
紅ほっぺ
べにほっぺ
章姫 × さちのか 10〜13度 しっかり 12〜5月 甘みも酸味もしっかりした濃厚な味わいで、果肉の中心まで赤いのが特徴。「ほっぺが落ちるほどおいしい」ことから名付けられました。
章姫
あきひめ
久能早生 × 女峰 9〜12度 ごく少ない 12〜5月 民間の育種家が育てた品種で、名前は育成者の名から。細長い形で酸味が少なく、柔らかくジューシーな果肉が特徴です。
さがほのか
さがほのか
大錦 × とよのか 9〜11度 ごく少ない 12〜5月 果肉が白っぽく、酸味が少なくさっぱりした甘さの品種。果肉がしっかりして日持ちもよいのが特徴です。
ゆめのか
ゆめのか
9〜12度 少ない 12〜5月 大粒で形がよく、甘みと酸味のバランスがとれた品種。果肉がしっかりして日持ちがよく、愛知県以外にも広がっています。
古都華
ことか
11〜14度 ほどよい 12〜4月 糖度が高く、甘みと酸味がともに濃厚な奈良県の高級品種。果肉の中まで赤く、香りも豊かです。
淡雪
あわゆき
10〜13度 ごく少ない 12〜4月 熟しても赤くならない「白いちご」の代表品種。見た目の意外性で人気があり、酸味が少なくやさしい甘さです。
女峰
にょほう
(はるのか × ダナー) × 麗紅 9〜11度 しっかり 12〜5月 1980〜90年代に「東の女峰、西のとよのか」と呼ばれた主力品種。甘みと酸味がともに強く、ケーキの飾りにも重宝されました。現在はとちおとめなどに置き換わっています。
とよのか
とよのか
ひみこ × はるのか 9〜11度 ほどよい 12〜5月 かつて西日本の主力品種で、あまおうが登場するまで福岡の顔でした。香りが強く、甘みと酸味のバランスがよい品種です。
福羽
ふくば
ジェネラル・シャンジーの実生 8〜10度 ほどよい 1〜4月 日本初の国産いちご品種で、日本のいちご栽培の基礎を築きました。長い円すい形が特徴で、静岡県の石垣イチゴや促成栽培に使われ、多くの品種の親になりました。

おいしいいちごの選び方

ヘタが緑色で反り返り、先端(甘みの多い部分)まで赤く色づいたもの。

いちごの保存方法

洗わずにパックのまま冷蔵し、2〜3日で食べきる。洗うのは食べる直前に。

いちごの主な栄養成分

ビタミンC葉酸

いちごの各国語の名前

fraise(仏)・Erdbeere(独)・fragola(伊)・fresa(西)・草莓(中)

糖度はBrix値、酸度は滴定酸度のおおよその目安です。品種・熟度・産地・収穫時期によって変わります。産地の順位は近年の統計にもとづく概数です。

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