りんご(林檎)|旬・糖度・品種・歴史がわかる果物図鑑

仁果類6/6

世界樹の書庫 くだもの図鑑

りんご

りんご(Apple)の姿と断面

青森県が国内生産の約6割を占める代表的な果物。貯蔵技術が発達しており、ほぼ一年中流通します。

りんごの基本データ

分類バラ科 リンゴ属 (仁果類)
学名Malus domestica
英名Apple
原産地中央アジア(カザフスタン周辺)
糖度の目安12〜16度(高め)
酸度の目安0.2〜0.8%(穏やか)
10月・11月・12月
主な産地青森・長野・岩手

りんごの旬はいつ?

123456789101112

濃い色=最盛期 薄い色=出回り期(国産)

りんごがもっともおいしい時期は10月・11月・12月です。産地や品種、栽培方法によって前後します。

りんごの歴史と名前の由来

栽培リンゴの祖先は中央アジアの野生種とされ、スイスの湖畔の遺跡からは約4000年前の炭化したリンゴが見つかっています。日本には平安時代に中国から小ぶりの「和りんご」が伝わりましたが、現在の西洋りんごが本格的に入ったのは明治初期です。1875年には宣教師ジョン・イングが青森県弘前にりんごを伝えた話も残ります。国光と紅玉の時代を経て、1962年に命名された「ふじ」が国民的な品種になりました。

りんごの主な産地

国内では青森県が約6割、長野県が約2割を占め、岩手・山形が続きます。世界では中国が生産量の約半分を占め、アメリカ、トルコ、ポーランドなどが続きます。

りんごの品種(15品種)

りんごには多くの品種があります。交配親・糖度・酸味・旬を一覧にまとめました。

品種交配親糖度酸味特徴
ふじ
ふじ
国光 × デリシャス 14〜16度 ほどよい 11〜4月 国内のりんご生産の約5割を占める代表品種で、世界でも最も多く栽培されている品種のひとつです。甘みと酸味のバランスがよく、果汁が多く、蜜が入りやすいのが特徴。日持ちが非常によく、貯蔵品は翌年の夏近くまで出回ります。袋をかけずに育てたものは「サンふじ」と呼ばれます。
つがる
つがる
ゴールデンデリシャス × 紅玉(花粉親は推定) 13〜15度 ごく少ない 8〜9月 8月下旬から出回る早生りんごの代表で、ふじに次ぐ生産量があります。酸味が少なくやさしい甘さで、果汁も豊富。日持ちはやや短いので早めに食べるのがおすすめです。
紅玉
こうぎょく
偶発実生 13〜15度 強い 10〜11月 英名は「ジョナサン」。明治から昭和中期まで国光とともに日本の二大品種でした。強い酸味と香りがあり、加熱しても煮崩れしにくいため、アップルパイや焼きりんごなど製菓用として根強い人気があります。
王林
おうりん
ゴールデンデリシャス × 印度 14〜16度 ごく少ない 11〜3月 青りんごの代表品種。酸味が少なく甘みが強く、りんごの中でも特に香りが豊かです。果皮にそばかすのような果点が出ます。貯蔵性がよく春先まで出回ります。「りんごの王様」の意味で名付けられました。
シナノゴールド
しなのごーるど
ゴールデンデリシャス × 千秋 14〜15度 しっかり 10〜1月 甘みと酸味がともに濃い、さわやかな黄色りんご。パリッとした歯ざわりで日持ちもよく、長野県の「りんご三兄弟」のひとつです。イタリアでも「Yello」の名で栽培されています。
シナノスイート
しなのすいーと
ふじ × つがる 14〜15度 少ない 10月 名前の通り甘みが強く、酸味は控えめで果汁たっぷり。ふじより早い10月に出回ります。秋映、シナノゴールドとともに長野県の「りんご三兄弟」と呼ばれます。
秋映
あきばえ
千秋 × つがる 14〜15度 ほどよい 9〜10月 黒っぽく見えるほど濃い赤色が特徴。甘みと酸味がともにしっかりした濃厚な味で、果肉は緻密で歯ざわりがよいです。長野県の「りんご三兄弟」のひとつです。
ジョナゴールド
じょなごーるど
ゴールデンデリシャス × 紅玉 13〜15度 しっかり 10〜1月 紅玉ゆずりの酸味と、ゴールデンデリシャスの甘みを併せ持つ品種。生食のほか、ジュースや料理にも向きます。熟すと果皮の表面に天然のろう物質が出てべたつきますが、品質には問題ありません。
陸奥
むつ
ゴールデンデリシャス × 印度 13〜15度 ほどよい 10〜11月 大玉で見栄えがよく、贈答用として人気のある品種。袋をかけて育てると淡いピンク色に仕上がります。果汁が多く、甘酸のバランスがよい味わいです。
世界一
せかいいち
デリシャス × ゴールデンデリシャス 13〜14度 少ない 10〜11月 1kgを超えることもある超大玉品種で、名前は「世界一大きいりんご」から。酸味は控えめでやさしい甘さ。お祝いの贈答品として使われます。
北斗
ほくと
ふじ × 陸奥 14〜16度 ほどよい 10〜11月 果汁が多く、甘みと酸味のバランスがとてもよい品種。蜜が入りやすく「幻のりんご」とも呼ばれますが、実の中心が傷みやすく栽培が難しいため生産量は少なめです。
千秋
せんしゅう
東光 × ふじ 13〜15度 しっかり 9〜10月 甘酸っぱくジューシーで、果肉が緻密な中生品種。シナノゴールドや秋映の親としても知られています。
トキ
とき
王林 × ふじ(推定) 15〜16度 ごく少ない 9〜10月 9月下旬から出回る早生の黄色りんご。酸味が少なく甘みが強く、香りも豊か。育成者の名前から名付けられました。
ぐんま名月
ぐんまめいげつ
あかぎ × ふじ 15〜16度 少ない 10〜11月 黄色りんごの中でも特に甘みが強く、蜜が入りやすい品種。果肉はしっかりしてシャキシャキした食感です。
アルプス乙女
あるぷすおとめ
ふじ × 紅玉(自然交雑とされる) 13〜15度 ほどよい 9〜10月 直径4〜5cmほどの小さなりんご。丸ごとかじれるサイズで、りんご飴や飾り用によく使われます。甘酸っぱくしっかりした味です。

おいしいりんごの選び方

お尻(下側)まで色づき、手に持って重みを感じるもの。ツルが太くしっかりしたものが新鮮。

りんごの保存方法

乾燥を防ぐためポリ袋に入れて冷蔵。エチレンを出すので他の果物・野菜とは分けて保存。

りんごの主な栄養成分

食物繊維(ペクチン)カリウムポリフェノール

りんごの各国語の名前

pomme(仏)・Apfel(独)・mela(伊)・manzana(西)・苹果(中)

糖度はBrix値、酸度は滴定酸度のおおよその目安です。品種・熟度・産地・収穫時期によって変わります。産地の順位は近年の統計にもとづく概数です。

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