栄養学 第二部 からだの中のはなし
ホルモンと食欲の調節
はじめに
おなかがすいた、と感じるのはなぜだろう。たくさん食べると、もう入らない、と感じるのはなぜだろう。そして、甘いものを食べて血糖値が上がっても、しばらくすると元に戻るのはなぜだろう。
体の中では、食べる量や、血液中の糖・カルシウム・水分・塩分の量が、いつもちょうどよい範囲に保たれるよう、休むことなく調節が行われている。その調節を担っているのが、神経とホルモンである。
本章では、ホルモンのしくみと主なホルモンの一覧を示したうえで、食欲を調節するしくみ、血糖値を調節するホルモン、カルシウムや水分・塩分を調節するホルモン、代謝やストレスにかかわるホルモンを整理する。第8章までに学んだ栄養素の代謝が、どのように調節されているかを見ていこう。
1. ホルモンとは
1-1. ホルモンのしくみ
ホルモンとは、体の特定の器官(内分泌腺)でつくられ、血液にのって運ばれ、離れた場所にある特定の器官(標的器官)にはたらきかけて、その機能を調節する物質である。
- ごく微量で、大きなはたらきをする
- 決まった標的器官にしか作用しない。標的器官の細胞には、そのホルモンを受け取る「受け皿」(受容体)がある
- 神経による調節が速く短いのに対し、ホルモンによる調節は、ゆっくりで長く続く
1-2. 内分泌と外分泌
| 種類 | 分泌のしかた | 例 |
|---|---|---|
| 内分泌 | 分泌物を血液の中に出す(管がない) | ホルモン |
| 外分泌 | 分泌物を管を通して体の外や消化管の中に出す | 消化液、汗、涙、唾液 |
膵臓は、膵液を十二指腸に出す外分泌のはたらき(第7章参照)と、インスリンなどのホルモンを血液に出す内分泌のはたらきの、両方をもっている。
1-3. ホルモンの種類
| 種類 | 材料 | 例 |
|---|---|---|
| ペプチドホルモン | アミノ酸がつながったもの | インスリン、グルカゴン、成長ホルモン、抗利尿ホルモン |
| ステロイドホルモン | コレステロール | コルチゾール、アルドステロン、性ホルモン |
| アミン型ホルモン | アミノ酸(チロシン) | アドレナリン、甲状腺ホルモン |
ステロイドホルモンの材料がコレステロールであることは、第3章で学んだ。
1-4. フィードバック調節
ホルモンの量は、多すぎたり少なすぎたりしないよう、自動的に調節されている。たとえば、甲状腺ホルモンが増えると、その情報が脳に伝わり、甲状腺にはたらきかけるホルモンが減って、甲状腺ホルモンの分泌が抑えられる。このように、結果が原因に戻ってはたらきを抑えるしくみを負のフィードバックという。エアコンが、設定温度になると自動的に運転を弱めるしくみに似ている。
2. 主な内分泌腺とホルモン
| 内分泌腺 | 主なホルモン | 主なはたらき |
|---|---|---|
| 視床下部(脳) | 放出ホルモン、抑制ホルモン | 下垂体のホルモンの分泌を調節する。ホルモン全体の司令塔 |
| 下垂体前葉 | 成長ホルモン | 骨や筋肉の成長、たんぱく質の合成。血糖値を上げる |
| 〃 | 甲状腺刺激ホルモン、副腎皮質刺激ホルモン、性腺刺激ホルモン | それぞれの内分泌腺にはたらきかける |
| 〃 | プロラクチン | 乳汁をつくらせる |
| 下垂体後葉 | 抗利尿ホルモン(バソプレシン) | 腎臓で水を再吸収させ、尿を減らす |
| 〃 | オキシトシン | 子宮を収縮させる、乳汁を出させる |
| 甲状腺 | 甲状腺ホルモン(サイロキシン) | 代謝を高める。ヨウ素を含む |
| 〃 | カルシトニン | 血液中のカルシウムを下げる |
| 副甲状腺 | 副甲状腺ホルモン(パラトルモン) | 血液中のカルシウムを上げる |
| 膵臓(ランゲルハンス島) | インスリン(B細胞) | 血糖値を下げる |
| 〃 | グルカゴン(A細胞) | 血糖値を上げる |
| 副腎皮質 | コルチゾール(糖質コルチコイド) | 血糖値を上げる、ストレスに対応する、炎症を抑える |
| 〃 | アルドステロン(鉱質コルチコイド) | 腎臓でナトリウムを再吸収させ、カリウムを排泄させる |
| 副腎髄質 | アドレナリン、ノルアドレナリン | 血糖値・心拍数・血圧を上げる。緊張や興奮のときに出る |
| 腎臓 | レニン、エリスロポエチン | 血圧の調節、赤血球をつくらせる |
| 〃 | 活性型ビタミンD | 腸でのカルシウムの吸収を促す |
| 性腺(卵巣・精巣) | エストロゲン、テストステロンなど | 性の特徴、骨の健康 |
| 胃 | グレリン、ガストリン | 食欲を高める、胃酸の分泌を促す |
| 十二指腸・小腸 | セクレチン、コレシストキニン、GLP-1 | 消化液の分泌、インスリンの分泌を促す(第7章参照) |
| 脂肪組織 | レプチン | 食欲を抑える |
副腎の皮質と髄質を区別する
副腎は、外側の皮質と内側の髄質で、出るホルモンがまったく違う。「コルチゾール・アルドステロン=皮質」「アドレナリン=髄質」と覚えておくこと。
3. 食欲の調節
3-1. 空腹感と食欲
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 空腹感 | 体がエネルギーを必要としているときに生じる、生理的な食べたいという感覚 |
| 食欲 | 空腹感に加え、見た目・におい・味の記憶・気分・習慣などの影響を受ける、心理的な面も含む食べたいという欲求 |
満腹でも、好きな菓子を見ると食べたくなるのは、空腹感ではなく、食欲がはたらいているためである。
3-2. 摂食中枢と満腹中枢
食欲は、脳の視床下部にある2つの中枢によって調節されている。
| 中枢 | 場所 | はたらき |
|---|---|---|
| 摂食中枢 | 視床下部の外側野 | 刺激されると、空腹感が生じ、食べたくなる |
| 満腹中枢 | 視床下部の腹内側核 | 刺激されると、満腹感が生じ、食べるのをやめる |
3-3. 中枢にはたらきかけるもの
| 状態 | 体の中の変化 | 結果 |
|---|---|---|
| 空腹のとき | 血糖値が下がる、体脂肪が分解されて血液中の遊離脂肪酸が増える、胃からグレリンが出る | 摂食中枢が刺激され、空腹を感じる |
| 食後 | 血糖値が上がる、インスリンが出る、胃が膨らむ(胃の壁が伸びる)、小腸から消化管ホルモンが出る | 満腹中枢が刺激され、満腹を感じる |
食べ始めてから満腹を感じるまでには、15〜20分ほどかかる。早食いをすると、満腹中枢がはたらく前に食べすぎてしまう。よくかんで、ゆっくり食べることは、食べすぎを防ぐことにつながる。
3-4. レプチンとグレリン
近年、食欲を調節するホルモンとして注目されているのが、レプチンとグレリンである。
| ホルモン | 出るところ | はたらき | 増えるとき |
|---|---|---|---|
| レプチン | 脂肪組織(脂肪細胞) | 満腹中枢にはたらき、食欲を抑える。エネルギーの消費を高める | 体脂肪が増えたとき、食後 |
| グレリン | 胃 | 摂食中枢にはたらき、食欲を高める。成長ホルモンの分泌も促す | 空腹のとき(食事の前) |
- レプチンは、体脂肪の量を脳に知らせる役割をもつ。体脂肪が増えるとレプチンが増え、食欲を抑えて、太りすぎを防ごうとする
- しかし、肥満の人では、レプチンが多く出ているのに、脳がその合図にうまく反応できなくなっている(レプチン抵抗性)ことが多い
- 睡眠不足が続くと、グレリンが増え、レプチンが減って、食欲が高まりやすくなることが知られている
3-5. 食欲に影響するそのほかの要因
| 要因 | 例 |
|---|---|
| 感覚 | 見た目、香り、味、音(焼ける音)、食感 |
| 心理・感情 | ストレス、不安、楽しさ、退屈 |
| 学習・習慣 | 食事の時間になるとおなかがすく。好きな菓子を見るとつばが出る(条件反射) |
| 環境 | 暑いと食欲が落ち、寒いと食欲が増す |
| 体の状態 | 病気、疲れ、運動、月経周期、妊娠 |
菓子の見た目を美しく整え、香りを立たせることは、食欲という心理的な面にはたらきかける工夫でもある。
4. 血糖値を調節するホルモン
4-1. 血糖値を下げるホルモン、上げるホルモン
血糖値は、健康な人では空腹時でおおむね70〜100mg/dL程度に保たれている(第4章参照)。脳や赤血球はブドウ糖を主なエネルギー源とするため、血糖値が下がりすぎると命にかかわる。そのため、体には血糖値を上げるしくみが何重にも備わっている。一方、下げるホルモンはインスリンだけである。
| 血糖値への作用 | ホルモン | 出るところ |
|---|---|---|
| 下げる | インスリン(唯一) | 膵臓ランゲルハンス島のB細胞(β細胞) |
| 上げる | グルカゴン | 膵臓ランゲルハンス島のA細胞(α細胞) |
| 上げる | アドレナリン | 副腎髄質 |
| 上げる | コルチゾール(糖質コルチコイド) | 副腎皮質 |
| 上げる | 成長ホルモン | 下垂体前葉 |
| 上げる | 甲状腺ホルモン | 甲状腺 |
4-2. インスリンのはたらき
食事をして血糖値が上がると、膵臓のB細胞からインスリンが分泌される。インスリンは、血液中のブドウ糖を細胞に取り込ませて使わせたり、たくわえさせたりすることで、血糖値を下げる。
| インスリンのはたらき | 内容 |
|---|---|
| ブドウ糖の取り込み | 筋肉や脂肪組織の細胞に、ブドウ糖を取り込ませる |
| グリコーゲンの合成 | 肝臓と筋肉で、ブドウ糖をグリコーゲンとしてたくわえさせる |
| 脂肪の合成 | 余ったブドウ糖を脂肪に変えて、脂肪組織にたくわえさせる |
| たんぱく質の合成 | 筋肉などでのたんぱく質の合成を促す |
| 分解を抑える | 肝臓でのグリコーゲンの分解や糖新生を抑える |
インスリンは、エネルギーを「たくわえる」方向にはたらくホルモンである。インスリンの出る量が足りなかったり、はたらきが悪くなったりして、血糖値が高い状態が続くのが糖尿病である(第10章参照)。
4-3. グルカゴンのはたらき
空腹になって血糖値が下がると、膵臓のA細胞からグルカゴンが分泌される。グルカゴンは、主に肝臓にはたらきかけて、血糖値を上げる。
- 肝臓のグリコーゲンを分解して、ブドウ糖を血液中に出させる
- 糖新生を促す
- 脂肪の分解を促す
4-4. 1日の血糖値の動き
| 時間 | 血糖値 | 主にはたらくホルモン |
|---|---|---|
| 食後 | 上がる | インスリンが出て、ブドウ糖を細胞に取り込ませ、グリコーゲンや脂肪としてたくわえる |
| 食事と食事の間、夜間 | 下がろうとする | グルカゴンなどが出て、肝臓のグリコーゲンを分解し、血糖値を保つ |
| 緊張・ストレス・運動 | 上がる | アドレナリン、コルチゾールが出て、エネルギーを確保する |
4-5. 低血糖
血糖値が下がりすぎた状態を低血糖という。冷や汗、手のふるえ、動悸、強い空腹感が現れ、さらに下がると、頭がぼんやりしたり、意識を失ったりする。糖尿病の薬を使っている人に起こりやすい。低血糖のときは、すぐにブドウ糖や砂糖を含むものをとることが必要である。
5. カルシウムを調節するホルモン
血液中のカルシウムの濃さは、筋肉や神経が正しくはたらくために、ほぼ一定に保たれている(第6章参照)。
| ホルモン | 出るところ | 血液中のカルシウム | はたらき |
|---|---|---|---|
| 副甲状腺ホルモン(パラトルモン) | 副甲状腺 | 上げる | 骨からカルシウムを溶かし出す。腎臓でのカルシウムの再吸収を促す。ビタミンDの活性化を促す |
| 活性型ビタミンD | 腎臓で活性化される | 上げる | 小腸でのカルシウムの吸収を促す |
| カルシトニン | 甲状腺 | 下げる | 骨からカルシウムが溶け出すのを抑える |
覚え方
- 副甲状腺ホルモンは、カルシウムを「ふく(副)やす(増やす)」
- カルシトニンは、カルシウムを「とにかく下げる」
6. 水分と塩分を調節するホルモン
| ホルモン | 出るところ | はたらき | 分泌が増えるとき |
|---|---|---|---|
| 抗利尿ホルモン(バソプレシン) | 下垂体後葉 | 腎臓で水を再吸収させ、尿を減らす | 体の水分が減ったとき(脱水、汗をたくさんかいたとき) |
| アルドステロン | 副腎皮質 | 腎臓でナトリウムを再吸収させ、カリウムを排泄させる。体の水分量を保ち、血圧を上げる | 血圧や体液の量が下がったとき |
お酒を飲むとトイレが近くなる理由
アルコールには、抗利尿ホルモンの分泌を抑えるはたらきがある。そのため、腎臓で水が再吸収されにくくなり、尿の量が増える。お酒を飲んだときに脱水になりやすいのはこのためである。
7. 代謝を調節するホルモン
7-1. 甲状腺ホルモン
甲状腺ホルモン(サイロキシンなど)は、全身の細胞にはたらいて、代謝を高め、基礎代謝を上げる(第8章参照)。成長や発達にも欠かせない。材料としてヨウ素を必要とする(第6章参照)。
| 状態 | 主な病気 | 主な症状 |
|---|---|---|
| 甲状腺ホルモンが多すぎる | バセドウ病(甲状腺機能亢進症) | 動悸、体重が減る、汗をかきやすい、暑がり、目が出てくる、手のふるえ |
| 甲状腺ホルモンが少なすぎる | 橋本病など(甲状腺機能低下症) | むくみ、体重が増える、寒がり、だるさ、無気力 |
生まれつき甲状腺ホルモンが足りない場合は、成長や知能の発達に障害が起こる(クレチン症)。
7-2. 成長ホルモン
下垂体前葉から出て、骨や筋肉の成長、たんぱく質の合成を促す。深く眠っているときに多く分泌されるため、「寝る子は育つ」という言葉には、科学的な裏づけがある。成長ホルモンは、大人でも、筋肉や骨を保ち、体脂肪を分解するはたらきをもつ。
7-3. 性ホルモン
女性ホルモンのエストロゲンには、骨からカルシウムが溶け出すのを抑えるはたらきや、LDLコレステロールを下げるはたらきがある。そのため、閉経後にエストロゲンが減ると、骨粗鬆症や脂質異常症になりやすくなる(第10章・第11章参照)。
8. ストレスとホルモン
| ホルモン | 出るところ | はたらき |
|---|---|---|
| アドレナリン | 副腎髄質 | 急なストレス(驚き、緊張、恐怖)ですぐに出る。心拍数・血圧・血糖値を上げ、体を「闘うか逃げるか」の状態にする |
| コルチゾール | 副腎皮質 | 長く続くストレスで出る。糖新生を促して血糖値を上げ、エネルギーを確保する。炎症や免疫のはたらきを抑える |
強いストレスが長く続くと、コルチゾールが出続け、血糖値が上がりやすくなったり、内臓脂肪がたまりやすくなったりする。ストレスで食べすぎてしまう人もいれば、反対に食欲がなくなる人もいる。
9. 体内時計と食事
人の体には、約24時間のリズムを刻む体内時計がある。体温、ホルモンの分泌、消化・吸収のはたらきなどは、1日の中で時間によって変化している。
- 朝に光を浴び、朝食をとることで、体内時計が整えられる
- 夜遅い時間に食べると、同じものを食べても、体脂肪としてたくわえられやすいことが知られている
- 規則正しい時間に食事をとることは、ホルモンのリズムを整え、生活習慣病の予防にもつながる
10. 製菓とのつながり
10-1. 甘いものと血糖値
砂糖やはちみつなど、消化・吸収の速い糖を多く含む菓子を食べると、血糖値が急に上がり、それを下げるためにインスリンがたくさん出る。
血糖値の上がり方をゆるやかにするには、次のような工夫がある。
- 食後のデザートとして、食事と一緒に楽しむ(空腹時に単独で食べるより、血糖値の上がり方がゆるやか)
- 全粒粉、ナッツ、果物など、食物繊維を含む材料を使う
- 卵・乳製品など、たんぱく質や脂質を含む材料と組み合わせる(ただし、エネルギーのとりすぎに注意)
10-2. 「おやつ」の時間
「おやつ」という言葉は、江戸時代の時刻の呼び方で、午後2時から3時ごろを「八つ時(やつどき)」と呼んだことに由来するといわれる。昼食と夕食の間の、少し小腹がすく時間に、間食をとる習慣から生まれた言葉である。夜遅い時間に食べるより、日中の活動している時間に菓子を楽しむほうが、体のリズムにも合っている。
10-3. 見た目と香りは食欲を動かす
焼きたての香り、つややかな果物、美しく絞られたクリーム。菓子の見た目や香りは、視床下部の中枢に直接はたらきかけ、満腹であっても「食べたい」という気持ちを起こさせる。菓子をつくる人は、人の心と体の両方にはたらきかける仕事をしている。
試験対策:よくある間違いポイント
試験に出る文です。正しい文(○)と間違った文(×)がまざっています。選んでから答えを確かめてください。
Q1インスリンは、肝臓のグリコーゲンを分解して血糖値を上げる
Q2成長ホルモンは、目が覚めている日中に多く分泌される
Q3グレリンは胃から分泌され、食欲を高める
Q4甲状腺ホルモンは、基礎代謝を高める
Q5副甲状腺ホルモンは、血液中のカルシウムを下げる
Q6バセドウ病では、甲状腺ホルモンが不足し、体重が増える
Q7満腹中枢は、視床下部の外側野にある
Q8インスリンは、膵臓ランゲルハンス島のA(α)細胞から分泌される
Q9摂食中枢と満腹中枢は、脳の視床下部にある
Q10ホルモンは内分泌腺でつくられ、血液によって運ばれ、標的器官にはたらく
Q11血糖値を下げるホルモンには、インスリンとアドレナリンがある
Q12血糖値を下げるはたらきをもつホルモンは、インスリンだけである
Q13グルカゴンは、血糖値を下げるホルモンである
Q14抗利尿ホルモンは、尿の量を増やすはたらきがある
Q15ステロイドホルモンの材料は、ブドウ糖である
Q16膵臓は外分泌腺であり、ホルモンは分泌しない
Q17アドレナリンは副腎髄質から分泌され、血糖値を上げる
Q18暑い時期は食欲が増し、寒い時期は食欲が落ちる
Q19血液中の遊離脂肪酸が増えると、満腹中枢が刺激される
Q20レプチンは胃から分泌され、食欲を高める
Q21インスリンは、筋肉や脂肪組織へのブドウ糖の取り込みを促す
Q22閉経後に女性ホルモンが減ると、骨粗鬆症になりやすくなる
Q23カルシトニンは、血液中のカルシウムを下げる
Q24甲状腺ホルモンの材料となるミネラルは、鉄である
Q25グルカゴンは、膵臓ランゲルハンス島のA(α)細胞から分泌される
Q26コルチゾールやアルドステロンは、副腎髄質から分泌される
Q27アルドステロンは、腎臓でナトリウムの排泄を促し、血圧を下げる
Q28ホルモンは、管を通って体の外や消化管に分泌される
Q29血糖値が上がると、摂食中枢が刺激されて空腹を感じる
まとめ
- ホルモンは、内分泌腺でつくられ、血液で運ばれ、標的器官にはたらく微量の物質。内分泌(血液へ)と外分泌(管を通す)を区別する。膵臓は両方をもつ
- ステロイドホルモン(コルチゾール・アルドステロン・性ホルモン)の材料はコレステロール。ホルモンの量は負のフィードバックで調節される
- 食欲は脳の視床下部で調節される。摂食中枢=外側野(空腹感)、満腹中枢=腹内側核(満腹感)
- 空腹時:血糖値の低下・遊離脂肪酸の増加・グレリンで摂食中枢が刺激される。食後:血糖値の上昇・インスリン・胃の膨らみで満腹中枢が刺激される。満腹を感じるまで15〜20分
- レプチン(脂肪組織)は食欲を抑え、グレリン(胃)は食欲を高める。睡眠不足は食欲を高める
- 暑いと食欲が落ち、寒いと増す。見た目・香り・心理・習慣も食欲を左右する
- 血糖値を下げるのはインスリン(膵臓B細胞)だけ。上げるのは、グルカゴン(A細胞)・アドレナリン(副腎髄質)・コルチゾール(副腎皮質)・成長ホルモン・甲状腺ホルモン
- インスリンは、ブドウ糖の取り込み、グリコーゲン・脂肪・たんぱく質の合成を促す「たくわえる」ホルモン。グルカゴンは肝臓のグリコーゲンを分解し、糖新生を促す
- カルシウム:副甲状腺ホルモン・活性型ビタミンDが上げ、カルシトニン(甲状腺)が下げる
- 水分・塩分:抗利尿ホルモン(下垂体後葉)が尿を減らす(アルコールで抑えられる)。アルドステロン(副腎皮質)がナトリウムを再吸収させ血圧を上げる
- 甲状腺ホルモン(ヨウ素)は代謝を高める。多すぎる=バセドウ病(体重減少)、少なすぎる=橋本病など(体重増加)
- 成長ホルモンは深い睡眠中に多く出る。エストロゲンの減少(閉経後)は骨粗鬆症・脂質異常症の原因に
- 急なストレスでアドレナリン、長く続くストレスでコルチゾール。朝食と規則正しい食事は体内時計を整える
※ 本書は「日本人の食事摂取基準(2025年版)」と令和8年(2026年)9月時点の情報にもとづいています。

