栄養学 第12章:食事摂取基準と食事の指針

第12章

栄養学 第三部 食生活と健康のはなし

食事摂取基準と食事の指針

はじめに

ここまでの章で、栄養素の一つひとつのはたらきと、体の中のしくみ、そして病気やライフステージとの関係を学んできた。しかし、毎日の食事のたびに「たんぱく質を何グラム、ビタミンCを何ミリグラム」と計算しながら食べる人はいない。

そこで国は、栄養学の知識を毎日の食事に生かせるよう、さまざまな「ものさし」と「道しるべ」を用意している。専門家が献立を立てるときに使う科学的な基準が「日本人の食事摂取基準」であり、一般の人が日々の食事を選ぶための目安が「食事バランスガイド」や「食生活指針」である。

本章では、食事摂取基準(2025年版)の考え方と指標、食事バランスガイド、食生活指針、食品群、そして健康日本21(第三次)の目標と、国民健康・栄養調査が示す日本人の食生活の現状を整理する。本書のしめくくりとして、栄養学を毎日の食卓に生かす方法を見ていこう。

1. 日本人の食事摂取基準(2025年版)

1-1. 食事摂取基準とは

日本人の食事摂取基準は、健康な人が、健康を保ち増進し、生活習慣病を予防するために、エネルギーと各栄養素を1日にどれだけとればよいかを示したものである。

項目内容
根拠健康増進法第16条の2
定める者厚生労働大臣
改定5年ごと
現在の版2025年版(令和7年度から令和11年度までの5年間使用)
対象健康な個人と集団。生活習慣病などの危険因子があっても、おおむね自立した生活を送っている人を含む
扱う範囲エネルギーと、34種類の栄養素

食事摂取基準は、栄養士や管理栄養士が献立を立てたり、病院や学校・社員食堂などの給食の計画を立てたりするときに使われる、日本の栄養の基準の土台となるものである。

1-2. 年齢の区分

  • 0〜11か月を乳児(さらに0〜5か月、6〜11か月などに分ける)
  • 1〜17歳を小児
  • 18歳以上を成人
  • 成人のうち、65〜74歳と75歳以上を高齢者として区分する
  • このほか、妊婦(初期・中期・後期)と授乳婦について、付加量を示している

1-3. エネルギーの指標

エネルギーについては、とる量と使う量のつり合い(エネルギー収支バランス)を評価する指標として、BMIを用いる。

  • 成人には「目標とするBMI」の範囲が示されている(18〜49歳18.5〜24.9、50〜64歳20.0〜24.9、65歳以上21.5〜24.9。第8章参照)
  • 推定エネルギー必要量は、参考表として示されている

1-4. 栄養素の指標

栄養素については、3つの目的のために、5つの指標が設けられている。

目的指標意味
摂取不足の回避推定平均必要量集団の人の50%が必要量を満たす(50%の人は満たさない)と推定される量
〃推奨量集団のほとんど(97〜98%)の人が必要量を満たすと推定される量。推定平均必要量をもとに算定する
〃目安量推定平均必要量・推奨量を決めるだけの科学的な根拠が得られない場合に、一定の栄養状態を保つのに十分な量
過剰摂取による健康障害の回避耐容上限量健康障害を起こすリスクがないとみなされる、習慣的な摂取量の上限
生活習慣病の発症予防目標量生活習慣病を予防するために、当面の目標とすべき摂取量

指標の関係を図にたとえると
とる量が少ないほど「足りない」リスクが高く、多いほど「とりすぎ」のリスクが高くなる。

  • 推定平均必要量のところでは、足りない人が半分(50%)いる
  • 推奨量まで来ると、足りない人はほとんどいなくなる(2〜3%)
  • 推奨量から耐容上限量までの間は、足りなさすぎも、とりすぎも、ほとんど心配のない範囲である
  • 耐容上限量を超えると、とりすぎによる健康障害のリスクが出てくる

ポイント

  • 食事摂取基準の値は、1日だけの量ではなく、習慣的な摂取量(ふだんの平均的な量)の基準である。1日だけ足りなかったり多すぎたりしても、すぐに問題になるわけではない
  • 目標量は、ナトリウム(食塩)のように「これ未満」、食物繊維やカリウムのように「これ以上」、エネルギー産生栄養素バランスのように「この範囲」で示されるものがある
  • 十分な根拠がある栄養素については、病気の重症化予防やフレイル予防を目的とした量が、目標量とは別に示されている(例:高血圧の重症化予防の食塩相当量6.0g/日未満)

1-5. エネルギー産生栄養素バランス

炭水化物・脂質・たんぱく質から、それぞれどのくらいの割合でエネルギーをとればよいかを示したものを、エネルギー産生栄養素バランスという。総エネルギー量に対する割合(%エネルギー)で示される目標量である。

栄養素1〜49歳50〜64歳65歳以上
たんぱく質13〜20%14〜20%15〜20%
脂質20〜30%20〜30%20〜30%
(うち飽和脂肪酸)7%以下(18歳以上)7%以下7%以下
炭水化物50〜65%50〜65%50〜65%

2025年版では、アルコールは「栄養素ではない」と明記され、このエネルギー産生栄養素バランスの項で扱われるようになった(炭水化物の目標量の範囲に含まれるが、摂取を勧めるものではない)。

1-6. 2025年版の主な変更点

項目主な変更参照
身体活動レベル呼び方を「Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」から「低い・ふつう・高い」に変更第8章
アルコール炭水化物の項から、エネルギー産生栄養素バランスの項に移動第4章
食物繊維目標量を見直し(成人男性20〜22g以上、女性18g以上)第4章
ビタミンB12推奨量(2.4μg)から目安量(4.0μg)に変更第5章
ビタミンD目安量を8.5μgから9.0μgに変更第5章
鉄耐容上限量を設定しないことに第6章
亜鉛値を0.5mg刻みで示すように第6章
生活習慣病高血圧・脂質異常症・糖尿病・慢性腎臓病に、骨粗鬆症を追加第10章
目標とするBMI根拠に、フレイルや身体機能障害の予防の観点を追加第8章

2. 食生活指針

2-1. 食生活指針とは

食生活指針は、国民一人ひとりが、健全な食生活を実践するための目安として、2000年に、当時の文部省・厚生省・農林水産省が共同で策定したものである。その後、食育基本法の制定や健康日本21の見直しなどをふまえて、2016年に一部が改正された。

2-2. 10の項目

  1. 食事を楽しみましょう。
  2. 1日の食事のリズムから、健やかな生活リズムを。
  3. 適度な運動とバランスのよい食事で、適正体重の維持を。
  4. 主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを。
  5. ごはんなどの穀類をしっかりと。
  6. 野菜・果物、牛乳・乳製品、豆類、魚なども組み合わせて。
  7. 食塩は控えめに、脂肪は質と量を考えて。
  8. 日本の食文化や地域の産物を活かし、郷土の味の継承を。
  9. 食料資源を大切に、無駄や廃棄の少ない食生活を。
  10. 「食」に関する理解を深め、食生活を見直してみましょう。

ポイント

  • 1番目が「食事を楽しみましょう」であることが特徴である。栄養を考えるだけでなく、食べる楽しさを大切にしている
  • 2016年の改正では、「適正体重の維持」の項目が3番目に移され、肥満とやせの両方を防ぐことが強調された。また、食品ロスの削減(9番目)なども盛り込まれた

3. 食事バランスガイド

3-1. 食事バランスガイドとは

食事バランスガイドは、食生活指針を具体的な行動に結びつけるために、2005年に厚生労働省と農林水産省が策定したものである。1日に「何を」「どれだけ」食べればよいかを、料理の組み合わせで、ひと目でわかるように示している。

3-2. コマのイラスト

食事バランスガイドは、コマの形のイラストで表されている。

コマの部分意味
コマの本体(上から5段)5つの料理区分。上の段ほど、たくさん食べたい料理
コマの軸水・お茶。食事に欠かせない
コマを回すこと運動。運動することでコマが安定して回る
コマのひも菓子・嗜好飲料。「楽しく適度に」とされている

食事のバランスが悪いと、コマは傾いて倒れてしまう。バランスのよい食事と運動によって、コマが安定して回り続けることを表している。

3-3. 5つの料理区分と量

料理の量は、「つ(SV:サービング)」という単位で数える。成人(1日の必要エネルギーが約2,200±200kcalの人)の1日の目安は、次のとおりである。

区分(コマの上から)主な料理1日の目安「1つ」の目安
主食ご飯、パン、めん5〜7つ炭水化物約40g(ご飯小盛り1杯、おにぎり1個、食パン1枚)
副菜野菜、きのこ、いも、海藻の料理5〜6つ主材料約70g(野菜サラダ、おひたしなどの小鉢1皿)
主菜肉、魚、卵、大豆の料理3〜5つたんぱく質約6g(目玉焼き1皿、納豆1パック)
牛乳・乳製品牛乳、ヨーグルト、チーズ2つカルシウム約100mg(牛乳コップ半分、ヨーグルト1パック、チーズ1かけ)
果物果物、100%果汁2つ約100g(みかん1個、りんご半分)

うどん1杯は主食2つ、焼き魚1尾は主菜2つ、ハンバーグは主菜3つ、牛乳1本(200mL)は牛乳・乳製品2つ、のように数える。

3-4. 菓子・嗜好飲料

コマのひもで表される菓子・嗜好飲料は、食事の中で必ずとらなければならないものではないが、食生活の楽しみとして位置づけられている。量の目安は、1日200kcal程度とされている。

菓子は、コマを回すひもである。ひもがなくてもコマは立っていられるが、ひもがあるからこそ、コマは勢いよく回り始める。菓子は、栄養のためというより、人生を豊かに回すための楽しみである。菓子をつくる人は、そのことを誇りにしてよい。

4. 食品群

食品を、含まれる栄養素の特徴によっていくつかのグループに分けたものを食品群という。各グループからまんべんなく食品を選べば、自然と栄養のバランスがとれるようにする工夫である。

4-1. 三色食品群

子どもにもわかりやすいよう、食品を3つの色に分けたもの。

色はたらき主な食品
赤血や肉をつくる(主にたんぱく質・ミネラル)魚、肉、卵、大豆・大豆製品、牛乳・乳製品
黄力や体温のもとになる(主に炭水化物・脂質)穀類、いも類、砂糖、油脂
緑体の調子を整える(主にビタミン・ミネラル)野菜、果物、きのこ、海藻

4-2. 四つの食品群(四群点数法)

女子栄養大学の創立者である香川綾が考案した。食品を4つの群に分け、80kcalを1点として、1日に各群から何点とるかで、食事の量とバランスを考える。

群主な食品主な栄養素
第1群乳・乳製品、卵日本人に不足しがちなたんぱく質、カルシウム、ビタミンA・B2など
第2群魚介、肉、豆・豆製品たんぱく質、脂質、鉄など
第3群野菜、いも、果物ビタミン、ミネラル、食物繊維
第4群穀類、油脂、砂糖、その他炭水化物、脂質(エネルギー)

1日1,600kcal(20点)の場合、第1群3点、第2群3点、第3群3点を基本とし、残り(第4群)で体格や活動量に合わせて調整する。

4-3. 六つの基礎食品

厚生省(当時)が、栄養教育のために示した食品の分け方である。

群主な食品主な栄養素
1群魚、肉、卵、大豆・大豆製品たんぱく質
2群牛乳・乳製品、小魚、海藻カルシウム
3群緑黄色野菜カロテン(ビタミンA)
4群その他の野菜、果物ビタミンC
5群穀類、いも類、砂糖炭水化物(糖質)
6群油脂脂質

緑黄色野菜とは、原則として可食部100gあたりカロテンを600μg以上含む野菜をいう。トマトやピーマンなどは、600μg未満だが、ふだん食べる量や回数が多いため、緑黄色野菜として扱われる。

4-4. 主食・主菜・副菜と一汁三菜

日本の食事は、主食(ご飯)・主菜(肉・魚・卵・大豆のおかず)・副菜(野菜・きのこ・海藻のおかず)・汁ものを組み合わせる「一汁三菜」の形を基本にしてきた。この形は、自然と栄養のバランスがとりやすい。2013年には、「和食;日本人の伝統的な食文化」が、ユネスコの無形文化遺産に登録された。

5. 健康日本21(第三次)と国民の現状

5-1. 健康日本21(第三次)

健康日本21(第三次)は、健康増進法にもとづく国民の健康づくり運動で、令和6年度(2024年度)から令和17年度(2035年度)までの12年間にわたって進められている(衛生法規の健康増進法の章を参照)。栄養・食生活の分野では、次のような目標が掲げられている。

項目目標値
食塩摂取量の平均値7g
野菜摂取量の平均値350g
果物摂取量の平均値200g
そのほか適正体重を維持している人の増加(肥満、若い女性のやせ、低栄養傾向の高齢者の減少)、主食・主菜・副菜を組み合わせた食事を1日2回以上ほぼ毎日食べている人の増加 など

5-2. 国民健康・栄養調査

国民健康・栄養調査は、健康増進法にもとづき、厚生労働大臣が毎年行う調査である(第1章、衛生法規の健康増進法の章を参照)。令和6年の調査は、4年に1度の大規模な調査で、健康日本21(第三次)の基準となる値になる。

令和6年国民健康・栄養調査の主な結果

項目結果目標との比較
食塩摂取量の平均値9.6g過去12年間で最も低いが、目標(7g)より多い
野菜摂取量の平均値258.7g目標(350g)の約74%。特に20〜40歳代で少ない
糖尿病が強く疑われる人約1,100万人増え続けている
習慣的に喫煙している人の割合14.8%―

日本人の食生活は、食塩はまだ多く、野菜はまだ足りない、という課題を抱えていることがわかる。

6. 食品成分表と栄養成分表示

6-1. 日本食品標準成分表

食品に含まれる栄養素の量をまとめたものが、日本食品標準成分表である。文部科学省が作成しており、現在は「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」と、2023年に食品を追加・更新した「増補2023年」が使われている。食品を穀類・いも及びでん粉類・砂糖及び甘味類などの18の食品群に分け、約2,500の食品について、エネルギーや栄養素の量を示している。

所管の違いに注意

基準・資料作成する省庁
日本人の食事摂取基準厚生労働省
日本食品標準成分表文部科学省
食事バランスガイド厚生労働省・農林水産省
食生活指針文部科学省・厚生労働省・農林水産省(策定時は文部省・厚生省・農林水産省)

八訂では、エネルギーの計算方法が、アトウォーター係数から、成分ごとの係数を使う方法に改められた(第8章参照)。

6-2. 栄養成分表示

容器包装に入った加工食品には、食品表示法にもとづき、熱量・たんぱく質・脂質・炭水化物・食塩相当量の5項目の栄養成分表示が義務づけられている(衛生法規の食品表示法の章を参照)。栄養成分表示を見る習慣をつけることは、食事摂取基準や食事バランスガイドを、毎日の食品選びに生かすための第一歩である。

7. 製菓とのつながり

7-1. 食事バランスガイドの中の菓子

菓子(目安)エネルギー(目安)1日の目安(200kcal程度)との比較
クッキー 2〜3枚約100〜150kcal目安の範囲内
シュークリーム 1個約200〜250kcalほぼ1日分
ショートケーキ 1個約300kcal前後1日分を少し超える
どら焼き 1個約200〜250kcalほぼ1日分
せんべい 2枚約80〜100kcal目安の範囲内(食塩に注意)

1日分を超える菓子を食べた日は、ほかの日で調整したり、運動したりと、1週間くらいの単位でバランスをとればよい。食事摂取基準も、1日ではなく習慣的な摂取量の基準である。

7-2. 菓子をつくる人に役立つ知識

  • 日本食品標準成分表を使えば、材料の量から菓子のエネルギーや栄養素の量を計算できる。菓子に栄養成分表示をするときの根拠にもなる
  • 小さめのサイズ、甘さひかえめ、果物や全粒粉・ナッツを生かした菓子など、食べる人のバランスを考えた選択肢を用意することは、お客様への心づかいになる
  • 食生活指針の1番目は「食事を楽しみましょう」。菓子は、その楽しみの中心にある

試験対策:よくある間違いポイント

試験に出る文です。正しい文(○)と間違った文(×)がまざっています。選んでから答えを確かめてください。

Q1食事バランスガイドのコマのひもは、菓子・嗜好飲料を表している

この文のとおりです。

Q2食事バランスガイドで、1日に最も多くとるとよい区分は主菜である

正しくは:最も多くとるとよいのは主食(5〜7つ)である

Q3日本人の食事摂取基準は、10年ごとに改定される

正しくは:食事摂取基準は5年ごとに改定される

Q4健康日本21(第三次)の食塩摂取量の目標値は、7gである

この文のとおりです。

Q5耐容上限量は、過剰摂取による健康障害を防ぐための指標である

この文のとおりです。

Q6日本食品標準成分表は、厚生労働省が作成している

正しくは:日本食品標準成分表は文部科学省が作成している

Q7食事摂取基準(2025年版)では、身体活動レベルを『低い・ふつう・高い』で表す

この文のとおりです。

Q8推定平均必要量とは、集団のほとんど(97〜98%)の人が必要量を満たす量である

正しくは:それは推奨量の説明。推定平均必要量は、集団の50%の人が必要量を満たす量

Q9食事バランスガイドの料理区分は、主食・主菜・副菜の3つである

正しくは:料理区分は、主食・副菜・主菜・牛乳・乳製品・果物の5つである

Q10推奨量は、集団のほとんど(97〜98%)の人が必要量を満たすと推定される量である

この文のとおりです。

Q11日本人の食事摂取基準(2025年版)の使用期間は、令和7年度から令和12年度までである

正しくは:使用期間は、令和7年度から令和11年度までの5年間である

Q12六つの基礎食品の第2群は、牛乳・乳製品・小魚・海藻で、主にカルシウムの供給源である

この文のとおりです。

Q13日本食品標準成分表2020年版(八訂)は、文部科学省が作成した

この文のとおりです。

Q14日本人の食事摂取基準は、文部科学大臣が定める

正しくは:食事摂取基準は、厚生労働大臣が定める。食品成分表が文部科学省

Q15耐容上限量とは、これ以上とらなければならない最低限の量である

正しくは:耐容上限量は、健康障害のリスクがないとみなされる、習慣的な摂取量の上限である

Q16四群点数法では、80kcalを1点とする

この文のとおりです。

Q17食事バランスガイドは、2005年に厚生労働省と農林水産省が策定した

この文のとおりです。

Q18日本人の食事摂取基準は、健康増進法にもとづき、厚生労働大臣が定める

この文のとおりです。

Q19食事バランスガイドのコマの軸は、菓子・嗜好飲料を表している

正しくは:コマの軸は水・お茶。菓子・嗜好飲料はコマのひも

Q20日本人の食事摂取基準は、病気の人の治療食のための基準である

正しくは:食事摂取基準の対象は健康な個人と集団である(おおむね自立した生活を送る、危険因子をもつ人を含む)

Q21食事バランスガイドで、コマを回すことは運動を表している

この文のとおりです。

Q22六つの基礎食品の第3群は、その他の野菜と果物である

正しくは:第3群は緑黄色野菜。その他の野菜と果物は第4群

Q23食事バランスガイドの量の単位は、点(1点=80kcal)である

正しくは:食事バランスガイドの単位は「つ(SV)」。80kcal=1点は四群点数法

Q24食事バランスガイドは、ピラミッドの形で表されている

正しくは:食事バランスガイドは、コマの形で表されている

Q25健康日本21(第三次)の野菜摂取量の目標は、1日200g以上である

正しくは:野菜は350g以上。200gは果物の目標

Q26食事摂取基準の値は、毎日必ず守らなければならない1日あたりの量である

正しくは:食事摂取基準の値は、習慣的な摂取量の基準である

Q27食生活指針は、2005年に厚生労働省と農林水産省が策定した

正しくは:食生活指針は、2000年に文部省・厚生省・農林水産省が策定した(2016年に一部改正)。2005年は食事バランスガイド

Q28日本人の食事摂取基準は、食品表示法にもとづいて定められている

正しくは:食事摂取基準は、健康増進法にもとづいて定められている

Q29緑黄色野菜とは、可食部100gあたりカロテンを60μg以上含む野菜である

正しくは:原則として600μg以上である

Q30目安量は、生活習慣病の予防のために当面の目標とすべき量である

正しくは:それは目標量の説明。目安量は、推定平均必要量・推奨量が決められないときに、一定の栄養状態を保つのに十分な量

Q31食生活指針の第1項目は『食塩は控えめに』である

正しくは:第1項目は「食事を楽しみましょう」である

Q32食事摂取基準では、エネルギーの過不足の評価に、推定平均必要量を用いる

正しくは:エネルギーの過不足の評価にはBMIを用いる

Q33炭水化物の目標量は、20〜30%エネルギーである

正しくは:炭水化物は50〜65%エネルギー。20〜30%は脂質

Q34令和6年の国民健康・栄養調査で、食塩摂取量の平均値は目標値の7gを下回った

正しくは:平均値は9.6gで、目標値(7g)より多い
結果:

まとめ

  • 日本人の食事摂取基準:健康増進法第16条の2にもとづき厚生労働大臣が定める。5年ごとに改定。2025年版は令和7〜11年度。対象は健康な個人と集団。エネルギー+34種類の栄養素
  • エネルギーの指標はBMI(目標とするBMI)。栄養素の指標は、不足の回避=推定平均必要量(50%)・推奨量(97〜98%)・目安量、過剰の回避=耐容上限量、生活習慣病の予防=目標量。値は習慣的な摂取量の基準
  • エネルギー産生栄養素バランス:たんぱく質13〜20%(50〜64歳14〜20%、65歳以上15〜20%)、脂質20〜30%(飽和脂肪酸7%以下)、炭水化物50〜65%
  • 2025年版の主な変更:身体活動レベル「低い・ふつう・高い」、アルコールの扱い、食物繊維、ビタミンB12は目安量4.0μg、ビタミンD9.0μg、鉄の耐容上限量なし、亜鉛0.5mg刻み、骨粗鬆症の追加
  • 食生活指針:2000年(文部省・厚生省・農林水産省)、2016年一部改正。10項目、第1項目は「食事を楽しみましょう」
  • 食事バランスガイド:2005年(厚生労働省・農林水産省)。コマの形。単位はつ(SV)。上から主食5〜7・副菜5〜6・主菜3〜5・牛乳乳製品2・果物2。軸=水・お茶、回転=運動、ひも=菓子・嗜好飲料(楽しく適度に、1日200kcal程度)
  • 食品群:三色食品群(赤・黄・緑)、四群点数法(香川綾、80kcal=1点)、六つの基礎食品(3群=緑黄色野菜=カロテン600μg以上)
  • 健康日本21(第三次)の目標:食塩7g、野菜350g、果物200g
  • 令和6年国民健康・栄養調査:食塩9.6g(目標より多い)、野菜258.7g(目標に届かない)、糖尿病が強く疑われる人約1,100万人
  • 日本食品標準成分表(八訂)は文部科学省、食事摂取基準は厚生労働省
  • 栄養成分表示の義務5項目:熱量・たんぱく質・脂質・炭水化物・食塩相当量

※ 本書は「日本人の食事摂取基準(2025年版)」と令和8年(2026年)9月時点の情報にもとづいています。

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