卵白|成分・性質・製菓での使い方がわかる食材図鑑

鶏卵3/7

世界樹の書庫 食材図鑑 鶏卵の巻

卵白

左:卵白の姿 右:ルーペで見たたんぱく質の膜で囲まれた泡

泡立てるとメレンゲになり、生地を軽く膨らませる。

基本データ

読みらんぱく
英名Egg white
仏名blanc d’œuf
分類鶏卵の巻
種類生の卵
主成分たんぱく質10.1g・脂質0.0g・炭水化物0.5g
水分88.3g(100gあたり)
サイズ・形液状(Mサイズ1個で約35〜38g)。濃厚卵白と水様卵白がある
エネルギー44kcal/100g

たんぱく質の約半分がオボアルブミン。ほかにオボトランスフェリン、オボムコイド(約1割)、リゾチームなど。泡立てると空気を抱き込み(起泡性)、空気にふれたたんぱく質が膜になって泡を支える(空気変性)。砂糖は泡立ちを遅らせるが、きめ細かく安定した泡にする。油脂は泡をこわす。レモン汁やクリームターターは泡を安定させる。古い卵白は泡立ちやすいが、安定するのは新しい卵白。温めると泡立ちやすいが、安定は悪くなる。日がたつと殻から二酸化炭素が抜けて、pHが約8から約9へ上がる。55℃で固まり始め、80℃で完全に固まる(教科書)。

お菓子の中での役割

  • 泡立てて膨らませる
  • 泡を安定させる
  • 固める
  • つなぐ

製菓での使い方

メレンゲは3種。フレンチ(加熱しない)、スイス(湯煎で50℃に温めて泡立てる)、イタリアン(118〜120℃のシロップを加える)。ダックワーズ、マカロン、シフォンケーキ、フィナンシェ、スフレ、ムース。和菓子では淡雪羹・雪平。

代わりに使うなら

乾燥卵白を水で戻して使える。

この食材を使った有名なお菓子

  • 鶴の子福岡・博多鶏卵素麺で余った卵白を使い、1907年に石村萬盛堂が作った。
  • ダックワーズ(小判型)日本卵白とアーモンドの生地。小判型は、フランス菓子16区の三嶋隆夫が考えたとされる。
  • ウフ・ア・ラ・ネージュフランスメレンゲをクレーム・アングレーズに浮かべる。最初のレシピは1651年のラ・ヴァレンヌの料理書。
  • 淡雪羹・雪平日本淡雪羹は寒天液に泡立てた卵白、雪平は求肥に卵白を加えて白く仕上げる。

選び方

しっかり安定したメレンゲには、新しい卵白を使う。

保存方法

冷蔵して早めに使う。余った卵白は冷凍でき、とかして泡立てられる。

歴史と名前の由来

「メレンゲ」の名前の由来には諸説ある。泡立てた卵白の菓子は、17世紀のフランスの料理書にすでに出てくる。

気をつけることオボムコイドは熱にも消化酵素にも強く、加熱してもアレルギーの起こしやすさが残る。リゾチームは卵白から作る日持向上剤で、使うと卵の表示が要る。フレンチメレンゲやグラスロワイヤルのように加熱しない使い方は、新しい卵か、殺菌液卵・乾燥卵白を使う。

同じ生の卵の仲間

ほかの卵と並べて比べたいときは、食材図鑑(鶏卵の巻)へ。