卵黄|成分・性質・製菓での使い方がわかる食材図鑑

鶏卵2/7

世界樹の書庫 食材図鑑 鶏卵の巻

卵黄

左:卵黄の姿 右:ルーペで見た油の粒のまわりに並ぶレシチン(乳化)

レシチンなどの働きで水と油をなじませ、お菓子にコクと色をつける。

基本データ

読みらんおう
英名Egg yolk
仏名jaune d’œuf
分類鶏卵の巻
種類生の卵
主成分たんぱく質16.5g・脂質34.3g・炭水化物0.2g
水分49.6g(100gあたり)
サイズ・形液状(Mサイズ1個で約17〜19g)
エネルギー336kcal/100g

レシチンなどのリン脂質が天然の乳化剤として働き、水と油をなじませる。黄色はルテイン(カロテノイドの一種)。65℃で固まり始め、75℃でしっかり固まる(教科書)。凍らせると、とけたあともねっとり固まったまま戻らない(ゲル化)。砂糖や塩を加えると防げるので、業務用の冷凍卵黄は加糖・加塩にする。

お菓子の中での役割

  • 乳化させる
  • コクを出す
  • 色をつける
  • つやを出す
  • 固める

製菓での使い方

クレーム・パティシエール、クレーム・アングレーズ、パータ・ボンブ(ムースの土台)、アイスクリーム。卵黄に砂糖を加えて白っぽくなるまですり混ぜることを、フランス語でブランシールという。タルトの白焼きのあと卵黄を薄く塗って焼くと、アパレイユがしみ込みにくくなる。

代わりに使うなら

全卵で一部を置き換えられるが、卵白が入るぶん固まりやすく、コクと色は淡くなる。

この食材を使った有名なお菓子

  • 鶏卵素麺福岡・博多煮立てた蜜に卵黄を糸状に流す南蛮菓子。1673年、松屋利右衛門が始めた。
  • 黄味時雨・桃山日本卵黄を加えた黄身餡を生地にする。
  • クレーム・ブリュレフランス表面の砂糖を焦がすクリームの菓子。初出は1691年のマシアロの料理書とされる。

選び方

全卵と同じ。

保存方法

割ったら冷蔵して当日中に使う。家庭の冷凍には向かない(物性メモ)。

歴史と名前の由来

鶏卵素麺は、ポルトガルの卵黄の菓子(フィオス・デ・オヴォス、「卵の糸」の意味)が元とされる。

気をつけること卵黄だけを使っても、アレルギー表示は「卵」。卵黄レシチンを乳化剤に使った食品は「(卵由来)」と書く。

同じ生の卵の仲間

ほかの卵と並べて比べたいときは、食材図鑑(鶏卵の巻)へ。