栄養学 第2章:たんぱく質

第2章

栄養学 第一部 栄養素のはなし

たんぱく質

はじめに

たんぱく質は、英語で protein(プロテイン)という。この言葉は、ギリシャ語の「プロテイオス(第一のもの)」に由来するといわれる。その名のとおり、たんぱく質は筋肉、臓器、皮膚、髪、血液など、体のあらゆる部分をつくる、生命の中心となる栄養素である。

菓子づくりでも、たんぱく質は主役の一つである。卵白を泡立てるとメレンゲになり、小麦粉をこねるとグルテンができ、ゼラチンを冷やすとゼリーが固まる。これらはすべて、たんぱく質の性質によるものである。

本章では、たんぱく質の構造と種類、必須アミノ酸、たんぱく質の「質」の評価、体内での使われ方、そして食事摂取基準(2025年版)の基準を整理する。

1. たんぱく質とは

1-1. 構成元素

たんぱく質は、炭素(C)、水素(H)、酸素(O)に加えて、窒素(N)を含むのが特徴である。炭水化物や脂質は窒素を含まないため、窒素はたんぱく質の「目印」になる。

たんぱく質には窒素が平均して約16%含まれている。そのため、食品に含まれる窒素の量を測り、6.25(100÷16)を掛けると、たんぱく質の量を推定できる。この6.25を窒素-たんぱく質換算係数という。

このほか、アミノ酸の種類によっては硫黄(S)を含むものもある。

1-2. アミノ酸とペプチド結合

たんぱく質は、アミノ酸がたくさんつながってできている。アミノ酸どうしのつながり方をペプチド結合という。

呼び方つながっているアミノ酸の数
ジペプチド2個
トリペプチド3個
オリゴペプチド数個〜10個程度
ポリペプチド多数
たんぱく質おおむね50個以上(数百〜数千個のものが多い)

たんぱく質を構成するアミノ酸は約20種類ある。この20種類のアミノ酸の、並ぶ順番と数の違いによって、性質の異なる無数のたんぱく質がつくられる。アルファベット26文字の組み合わせで、無数の単語や文章ができるのと同じである。

1-3. 立体構造と変性

アミノ酸が一列につながった鎖は、らせん状に巻いたり、折りたたまれたりして、それぞれ決まった立体構造をとる。たんぱく質のはたらきは、この立体構造によって生まれる。

加熱、酸、塩、アルコール、強くかき混ぜることなどによって、この立体構造がくずれることを変性という。変性しても、アミノ酸のつながり(ペプチド結合)は切れていないため、栄養価はほとんど変わらない。むしろ、加熱で変性したたんぱく質は、消化酵素がはたらきやすくなり、消化されやすくなることが多い。

菓子づくりと変性

  • 卵を加熱すると固まる(熱変性)。カスタードクリーム、プリン、焼き菓子
  • 卵白を泡立てるとメレンゲになる(泡の表面でたんぱく質が広がって変性する:表面変性)
  • 牛乳に酸を加えると固まる(酸変性)。レアチーズケーキやカッテージチーズ

1-4. エネルギー

たんぱく質は、1gあたり約4kcalのエネルギーを生み出す。

2. 必須アミノ酸

2-1. 必須アミノ酸とは

約20種類のアミノ酸のうち、体内で合成できない、または合成量が必要量に足りないため、食事から必ずとらなければならないものを必須アミノ酸(不可欠アミノ酸)という。成人の必須アミノ酸は、次の9種類である。

必須アミノ酸覚え方
フェニルアラニンフ
ロイシンロ
バリンバ
イソロイシンイ
スレオニン(トレオニン)ス
ヒスチジンヒ
トリプトファント
リシン(リジン)リ
メチオニンメ

頭文字をつなげて「ふろばいすひとりめ(風呂場椅子ひとり目)」と覚えるとよい。

  • ロイシン・イソロイシン・バリンの3つは、分子の形から分岐鎖アミノ酸(BCAA)と呼ばれ、主に筋肉で使われる
  • メチオニンは硫黄を含むアミノ酸(含硫アミノ酸)である
  • それ以外のアミノ酸(グリシン、アラニン、グルタミン酸、アスパラギン酸、セリン、システイン、チロシン、アルギニンなど)は、体内で合成できるため非必須アミノ酸(可欠アミノ酸)という。ただし、アルギニンは成長期には合成が追いつかないことがある

2-2. 「非必須」は「不要」ではない

非必須アミノ酸も、体のたんぱく質をつくるためには欠かせない。「非必須」とは「食事からとらなくても、体内でつくれる」という意味であり、「なくてもよい」という意味ではない。

3. たんぱく質の分類

たんぱく質は、構成のしかたによって次の3つに分けられる。製菓の材料に含まれる主なたんぱく質も、あわせて整理する。

3-1. 単純たんぱく質

アミノ酸だけでできているたんぱく質。

種類主な例含まれる食品
アルブミンオボアルブミン、ラクトアルブミン卵白、牛乳(乳清)
グロブリンラクトグロブリン、グリシニン、ミオシン牛乳(乳清)、大豆、肉
グルテリングルテニン、オリゼニン小麦、米
プロラミングリアジン、ツェイン小麦、とうもろこし
硬たんぱく質コラーゲン、エラスチン、ケラチン皮、骨、腱、髪、爪

小麦のグルテン
小麦粉に水を加えてこねると、グルテニン(弾力)とグリアジン(粘り)が結びつき、グルテンができる。パンがふくらみ、菓子に歯ごたえが生まれるのはグルテンのはたらきである。

3-2. 複合たんぱく質

アミノ酸に、ほかの成分が結合したたんぱく質。

種類結合している成分主な例含まれる食品・場所
リンたんぱく質リン酸カゼイン、ホスビチン牛乳、卵黄
糖たんぱく質糖オボムコイド、ムチン卵白、粘液
リポたんぱく質脂質リポビテリン、LDL・HDL卵黄、血液
色素たんぱく質色素ヘモグロビン、ミオグロビン血液、筋肉
核たんぱく質核酸―細胞の核
  • カゼインは牛乳のたんぱく質の約80%を占める。酸や酵素(レンネット)で固まる性質を利用してチーズがつくられる
  • オボムコイドは卵白に含まれ、加熱しても性質が変わりにくい。卵アレルギーの主な原因物質の一つで、固ゆで卵でもアレルギーを起こすことがある

3-3. 誘導たんぱく質

単純たんぱく質や複合たんぱく質が、熱・酸・酵素などで変化したもの。

主な例でき方
ゼラチンコラーゲンを長く加熱して取り出したもの
ペプトンたんぱく質が胃のペプシンで分解されたもの
変性たんぱく質加熱・酸などで立体構造がくずれたもの

4. たんぱく質のはたらき

はたらき内容例
体をつくる筋肉、臓器、皮膚、髪、爪、骨の基質(コラーゲン)、血液などの成分になる筋肉のアクチン・ミオシン、皮膚のコラーゲン
体の調子を整える体内の化学反応を進める酵素、情報を伝えるホルモン、病原体と闘う抗体(免疫グロブリン)になる消化酵素、インスリン、免疫グロブリン
物質を運ぶ血液の中で酸素や栄養素を運ぶ酸素を運ぶヘモグロビン、脂質を運ぶリポたんぱく質
体液を保つ血液中のアルブミンが、血管の中に水分をとどめ、体液の量やpHを保つ血清アルブミン
エネルギー源になる糖質や脂質が足りないとき、エネルギーとして使われる1gあたり約4kcal

5. 体の中でのたんぱく質の使われ方

5-1. 体のたんぱく質はいつも入れ替わっている

食事からとったたんぱく質は、消化されてアミノ酸になり、小腸で吸収されて肝臓に運ばれる(第7章参照)。

体のたんぱく質は、たえず分解され、新しく合成されている。これを代謝回転という。分解されてできたアミノ酸と、食事から吸収されたアミノ酸は、体内で一つの「たくわえ」のように扱われ、必要に応じて新しいたんぱく質の材料になる。この状態をアミノ酸プールという。

体のたんぱく質のうち、毎日分解されて入れ替わる量は、食事からとるたんぱく質の量よりもずっと多い。分解されたアミノ酸の多くは、再びたんぱく質の合成に使われる。

5-2. 余ったアミノ酸のゆくえ

アミノ酸は、脂肪やグリコーゲンのように体にためておくことができない。余ったアミノ酸は、次のように処理される。

  1. アミノ基(窒素を含む部分)が外される
  2. 外された窒素は、肝臓で尿素につくり変えられ、腎臓から尿として排泄される
  3. 残りの部分は、エネルギー源として使われるか、ブドウ糖(糖新生)や脂肪につくり変えられる

5-3. 窒素出納

食事からとった窒素の量と、尿や便などで排泄された窒素の量の差を窒素出納という。窒素はたんぱく質にしか含まれないため、窒素出納を調べると、体のたんぱく質が増えているか減っているかがわかる。

状態意味見られるとき
正(摂取>排泄)体のたんぱく質が増えている成長期、妊娠中、病気やけがからの回復期、筋力トレーニング中
平衡(摂取=排泄)体のたんぱく質が保たれている健康な成人
負(摂取<排泄)体のたんぱく質が減っている飢餓、エネルギー不足、たんぱく質不足、発熱、大きなけが・手術のあと

5-4. たんぱく質節約作用

糖質や脂質が不足すると、たんぱく質がエネルギー源として使われてしまい、体をつくるという本来の役割に回らなくなる。逆に、糖質や脂質を十分にとっていれば、たんぱく質はエネルギーとして使われずにすみ、体をつくるために使われる。これを糖質(脂質)のたんぱく質節約作用という。

たんぱく質をたくさんとっても、エネルギーが足りていなければ、筋肉は増えにくい。

6. たんぱく質の「質」の評価

6-1. アミノ酸価(アミノ酸スコア)

たんぱく質の栄養的な価値は、量だけでなく、必須アミノ酸がバランスよく含まれているかで決まる。

アミノ酸価(アミノ酸スコア)は、食品のたんぱく質に含まれる必須アミノ酸の量を、人に必要な必須アミノ酸の量の基準(アミノ酸評点パターン)と比べて、たんぱく質の質を数値で表したものである。評点パターンには、FAO/WHO/UNU(国連食糧農業機関・世界保健機関・国連大学)が2007年に示したものが使われる。

  • 必須アミノ酸がすべて基準を満たしていれば、アミノ酸価は100
  • 基準に足りない必須アミノ酸があれば、最も足りない必須アミノ酸の充足率(%)がアミノ酸価になる
  • 最も足りない必須アミノ酸を第一制限アミノ酸という

6-2. 「桶の理論」

アミノ酸価の考え方は、板を組み合わせてつくった桶にたとえられる。

9枚の板(9種類の必須アミノ酸)でできた桶に水を入れると、水はいちばん低い板の高さまでしかたまらない。ほかの板がどれだけ高くても、1枚でも短い板があれば、そこから水があふれてしまう。

たんぱく質も同じで、ほかの必須アミノ酸が十分にあっても、1つでも足りないものがあれば、その量に合わせた分しか体のたんぱく質をつくれない。この「いちばん短い板」が第一制限アミノ酸である。

6-3. 食品のアミノ酸価

食品アミノ酸価の特徴第一制限アミノ酸
卵、牛乳、肉、魚100のものが多い(良質たんぱく質)―
大豆100(植物性食品の中で特に優れる)―
精白米100に届かないリシン
小麦(小麦粉、パン)精白米より低いリシン
とうもろこし低いリシン、トリプトファン
ゼラチン0トリプトファン(含まれない)

ゼラチンのアミノ酸価が0になる理由
ゼラチンのもとになるコラーゲンには、必須アミノ酸のトリプトファンがほとんど含まれない。桶の板が1枚まるごとない状態のため、アミノ酸価は0になる。ゼラチンはたんぱく質を約9割も含む食品だが、それだけでは体のたんぱく質をつくる材料として不十分である。

6-4. アミノ酸の補足効果

アミノ酸価が低い食品でも、足りない必須アミノ酸を多く含む食品と組み合わせると、互いに補い合って、食事全体のたんぱく質の質が高まる。これをアミノ酸の補足効果という。

組み合わせ補い合うもの
ご飯+みそ汁(大豆)、ご飯+納豆米に足りないリシンを、大豆が補う
パン+牛乳、パン+卵小麦に足りないリシンを、牛乳・卵が補う
ご飯+魚、ご飯+卵米に足りないリシンを、魚・卵が補う

日本の伝統的な「ご飯とみそ汁と魚」の組み合わせは、補足効果の面からもよくできた食事である。菓子でも、小麦粉に卵や牛乳を合わせるカステラやシュー生地は、たんぱく質の質が高くなる。

6-5. そのほかの評価方法

アミノ酸価のような「化学的評価法」のほかに、動物や人で実際にどれだけ体に取り込まれたかを調べる「生物学的評価法」がある。

方法内容
生物価吸収された窒素のうち、体内に保たれた窒素の割合
正味たんぱく質利用率摂取した窒素のうち、体内に保たれた窒素の割合(生物価×消化吸収率)
たんぱく質効率成長期の動物で、とったたんぱく質1gあたりの体重増加量

7. 食事摂取基準(2025年版)

7-1. 推定平均必要量の考え方

たんぱく質の推定平均必要量は、窒素出納を平衡に保つために必要な量(たんぱく質維持必要量)をもとに算定されている。2025年版では、全年齢・男女ともに同じ体重1kgあたり0.66g/日を用いている。

7-2. 推奨量と目標量

年齢推奨量(g/日)男性推奨量(g/日)女性目標量(%エネルギー)
18〜29歳655013〜20
30〜49歳655013〜20
50〜64歳655014〜20
65〜74歳605015〜20
75歳以上605015〜20
  • 目標量は、総エネルギー摂取量のうち、たんぱく質から得るエネルギーの割合(%エネルギー)で示されている。下限は推奨量以上となるように、上限は20%とされている
  • 50歳以上で目標量の下限が引き上げられているのは、高齢者のフレイル(心身の活力の低下)を予防するためである(第11章参照)
  • 耐容上限量は、根拠が十分でないため設定されていない。ただし、とりすぎがよいわけではない

7-3. 妊婦・授乳婦の付加量

対象推奨量の付加量(g/日)
妊婦(初期)+0
妊婦(中期)+5
妊婦(後期)+25
授乳婦+20

8. 不足と過剰

8-1. 不足すると

症状内容
成長障害子どもの身長・体重が増えない
免疫力の低下感染症にかかりやすくなる
浮腫(むくみ)血液中のアルブミンが減り、水分が血管の外にしみ出す
筋肉量の減少高齢者ではサルコペニア(筋肉量・筋力の低下)やフレイルにつながる
貧血、皮膚・髪の衰えヘモグロビンやコラーゲンがつくられにくくなる

開発途上国の子どもに見られる重い栄養失調には、次の2つの型がある。

型原因特徴
クワシオルコル主にたんぱく質の不足(エネルギーはある程度とれている)腹部や手足のむくみ、腹部のふくらみ、髪の色が抜ける
マラスムスエネルギーとたんぱく質の両方の不足極度のやせ、むくみは少ない

8-2. とりすぎると

  • 余った窒素を尿素として排泄するため、腎臓に負担がかかる
  • 尿へのカルシウムの排泄が増える
  • 動物性たんぱく質の多い食品は、脂質(特に飽和脂肪酸)も多く含みやすい

9. たんぱく質を多く含む食品

食品(可食部100gあたりの目安)たんぱく質
ゼラチン約88g
大豆(乾)約34g
鶏むね肉(皮なし)約23g
鶏卵(全卵)約12g
強力粉約12g
薄力粉約8g
牛乳約3g
ご飯(精白米)約2.5g

※ 日本食品標準成分表(八訂)による概数。

動物性たんぱく質と植物性たんぱく質
肉・魚・卵・乳などの動物性たんぱく質は、アミノ酸価が高く消化吸収率もよい。一方、大豆・穀類などの植物性たんぱく質は、脂質(飽和脂肪酸)が少なく、食物繊維も一緒にとれる。どちらかに偏らず、組み合わせてとることが大切である。

10. 製菓とのつながり

材料主なたんぱく質菓子づくりでのはたらき栄養学で知っておきたいこと
卵白オボアルブミン、オボムコイド泡立ち(メレンゲ)、加熱で固まるアミノ酸価100。オボムコイドは加熱に強いアレルゲン
卵黄リポビテリン、ホスビチン乳化(レシチンとともに)、コクアミノ酸価100
小麦粉グルテニン、グリアジングルテンの形成第一制限アミノ酸はリシン。小麦アレルギーの原因
牛乳・生クリームカゼイン、乳清たんぱく質焼き色(メイラード反応)、酸で固まるアミノ酸価100。乳アレルギーの原因
ゼラチンコラーゲン由来ゼリー・ムースを固めるトリプトファンを含まず、アミノ酸価0
アーモンドなどのナッツ―風味、食感たんぱく質・脂質が多い。アレルギーに注意

食物アレルギーとたんぱく質
食物アレルギーの原因物質(アレルゲン)の多くは、食品に含まれるたんぱく質である。表示が義務づけられている特定原材料(卵・乳・小麦・えび・かに・くるみ・そば・落花生・カシューナッツ)の多くが、菓子の主な材料であることに注意したい(衛生法規の食品表示法の章を参照)。

試験対策:よくある間違いポイント

試験に出る文です。正しい文(○)と間違った文(×)がまざっています。選んでから答えを確かめてください。

Q1精白米の第一制限アミノ酸はトリプトファンである

正しくは:精白米・小麦の第一制限アミノ酸はリシンである

Q2食物アレルギーの原因物質の多くは、食品に含まれるたんぱく質である

この文のとおりです。

Q3非必須アミノ酸は、体に必要ないアミノ酸である

正しくは:非必須アミノ酸も体に必要である。「体内で合成できる」という意味である

Q4卵・牛乳・大豆のアミノ酸価は100である

この文のとおりです。

Q5リシン、トリプトファン、メチオニンは、いずれも必須アミノ酸である

この文のとおりです。

Q6たんぱく質をとりすぎると、腎臓に負担がかかる

この文のとおりです。

Q7ゼラチンはたんぱく質を多く含むため、アミノ酸価が高い

正しくは:ゼラチンはトリプトファンをほとんど含まないため、アミノ酸価は0である

Q8たんぱく質の目標量の上限は、エネルギー比で30%である

正しくは:たんぱく質の目標量の上限は20%エネルギーである

Q9小麦粉のグルテンは、グルテニンとグリアジンが結びついてできる

この文のとおりです。

Q10アミノ酸価は、最も多く含まれる必須アミノ酸の量で決まる

正しくは:アミノ酸価は、最も不足する必須アミノ酸(第一制限アミノ酸)の充足率で決まる

Q11たんぱく質を加熱して変性させると、栄養価が大きく下がる

正しくは:変性してもアミノ酸のつながりは切れず、栄養価はほとんど変わらない。むしろ消化されやすくなる

Q12たんぱく質は、炭素・水素・酸素の3つの元素からできている

正しくは:たんぱく質は、これらに加えて窒素を含むのが特徴である

Q13健康な成人の窒素出納は、正(摂取>排泄)である

正しくは:健康な成人の窒素出納は平衡である。正になるのは成長期や妊娠中など

Q14余ったアミノ酸は、体内に長くたくわえられる

正しくは:アミノ酸はたくわえておけない。余った窒素は肝臓で尿素になり、尿として排泄される

Q15成人の必須アミノ酸は8種類である

正しくは:成人の必須アミノ酸は9種類である

Q16食品の窒素量に5.25を掛けると、たんぱく質量が推定できる

正しくは:窒素-たんぱく質換算係数は6.25である(窒素は約16%)

Q17たんぱく質の目標量の下限は、50歳以上で引き上げられている

この文のとおりです。(50〜64歳14%、65歳以上15%)

Q18たんぱく質は、ブドウ糖がグリコシド結合でつながったものである

正しくは:たんぱく質は、アミノ酸がペプチド結合でつながったものである

Q19クワシオルコルは、エネルギーとたんぱく質の両方が不足して起こり、むくみは見られない

正しくは:それはマラスムスの説明である。クワシオルコルは主にたんぱく質の不足で起こり、むくみが見られる

Q20たんぱく質は、酵素・ホルモン・抗体の成分としてもはたらく

この文のとおりです。

Q21糖質の摂取が不足すると、たんぱく質節約作用がはたらく

正しくは:たんぱく質節約作用は、糖質や脂質を十分にとっているときにはたらく

Q22ゼラチンは単純たんぱく質に分類される

正しくは:ゼラチンはコラーゲンを加熱してできた誘導たんぱく質である

Q23米と大豆を組み合わせて食べると、互いの不足するアミノ酸を補い合う

この文のとおりです。(アミノ酸の補足効果)

Q24グルタミン酸は必須アミノ酸である

正しくは:グルタミン酸は体内で合成できる非必須アミノ酸である

Q25カゼインは卵白に含まれる糖たんぱく質である

正しくは:カゼインは牛乳に含まれるリンたんぱく質である

Q26飢餓状態では、窒素出納は正になる

正しくは:飢餓状態では体のたんぱく質が分解されるため、窒素出納は負になる

Q27たんぱく質には、平均して約16%の窒素が含まれている

この文のとおりです。

Q28たんぱく質の推奨量は、成人男性で1日50g、成人女性で1日65gである

正しくは:成人(18〜64歳)の推奨量は、男性65g、女性50gである
結果:

まとめ

  • たんぱく質はアミノ酸がペプチド結合でつながったもの。炭素・水素・酸素に加えて窒素(約16%)を含み、窒素量×6.25でたんぱく質量を推定する。1gあたり4kcal
  • 構成アミノ酸は約20種類。そのうち体内で合成できない必須アミノ酸は9種類(フェニルアラニン・ロイシン・バリン・イソロイシン・スレオニン・ヒスチジン・トリプトファン・リシン・メチオニン=「ふろばいすひとりめ」)
  • 熱・酸・撹拌などで立体構造がくずれる変性では、栄養価はほとんど変わらず、消化されやすくなる
  • 分類は、単純(アルブミン、グルテニン、グリアジン、コラーゲンなど)、複合(カゼイン、オボムコイドなど)、誘導(ゼラチンなど)
  • はたらきは、体をつくる・酵素・ホルモン・抗体・物質の運搬・体液の維持・エネルギー源
  • 体のたんぱく質は代謝回転している。余った窒素は肝臓で尿素になり尿へ。窒素出納は、成長期は正、健康な成人は平衡、飢餓は負
  • 糖質・脂質を十分にとると、たんぱく質節約作用がはたらく
  • たんぱく質の質はアミノ酸価で評価し、最も足りない必須アミノ酸が第一制限アミノ酸。米・小麦はリシン、ゼラチンはトリプトファンがなくアミノ酸価0
  • 足りないアミノ酸を補う組み合わせが補足効果(ご飯とみそ汁、パンと牛乳)
  • 食事摂取基準2025年版:推奨量は成人男性65g(65歳以上60g)、女性50g。目標量は13〜20%エネルギー(50〜64歳14〜20%、65歳以上15〜20%)
  • 不足すると成長障害・むくみ・免疫力低下。主にたんぱく質不足はクワシオルコル、エネルギーとたんぱく質の両方の不足はマラスムス

※ 本書は「日本人の食事摂取基準(2025年版)」と令和8年(2026年)9月時点の情報にもとづいています。

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